国際結婚後の国籍・苗字・戸籍について

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「国際結婚って、手続き関係が面倒そう」・・・ハイ、その通りです泣。どちらの国の法のもとで結婚してどちらの国に住もうとも、これは国際結婚カップルに何年もついてまわる問題です!

特に最初のころは、今後の2人の生活や生まれてくる子供にも大きく影響するであろう国籍、苗字、戸籍に関して決定し、手続きをしなくてはなりません。人生に一度の決断ですし、あとで変更するのはものすごく大変なので、失敗のないように進めたいですね。

というわけで今回はそれらについて、メリット/デメリットも交えながら詳しく説明してみたいと思います。

関連記事:国際結婚パートナービザ手続き【2015年・オーストラリア編】

国際結婚後に国籍は変わる?

国際結婚すると日本人ではなくなってしまうのではと思っている人もいるようですが、特別な手続きをしなければ国籍は変わりません。

日本では重国籍が認められていませんので、もしパートナーの国で市民権を取得した場合、日本国籍を放棄しなければならないのです。

その場合もちろん日本での選挙権はなくなりますし、年金などの支払い義務もない代わりに受給も受けられなくなってしまいます。日本を訪ねる際も外国人としてビザを取らなければ入国できなくなりますから、国際結婚を機に国籍も変えるという人は実際少ないです。

筆者にはオーストラリアの市民権を取った友人が2人いますが、それぞれ少々特殊な事情がありました。

また日本人と外国人の間に子供が生まれ、その子が一時的に二重国籍となるケースがあります。その場合、国籍法第14条によりその子は22歳になる前に自分の国籍を決定しなければなりません。

日本は父母両血統主義といって父か母どちらかが日本人だった場合子供にも日本国籍を付与するという方式を取っていますので、子供をどこで生んでもその子には日本国籍を選択する権利があります。

一方でアメリカなど世界の20%程度の国が「生地主義」を採用しており、その場合その国で生まれたすべての子に対して無条件に国籍が付与されます。

筆者の夫はジンバブエ(旧ローデシア)で生まれ、両親がイギリス人、オーストラリア市民権を持っており、イギリスとオーストラリアの二重国籍保持者です。私たちの子供はオーストラリアで生まれ母(筆者)が日本人ですから、日・英・豪の三重国籍ということになります。

関連記事:日本の家庭とどう違う?オーストラリアの国際結婚家庭事情

苗字を変えるか、夫婦別姓か

国際結婚後に苗字をどうするかも、大きな問題です。パートナーの苗字に改姓する場合、以下の4通りがあります。

1.パートナー姓に変える 山田⇒スミス 「スミス花子」

 

2.パートナー姓+ミドルネーム 山田⇒ジェフリー・スミス 

                                                        「ジェフリー・スミス 花子」

 

3.自分の姓+パートナーの姓 山田⇒スミス山田 「スミス山田花子」

 

4.姓名ともに変更 山田⇒スミス 名⇒山田花子 「スミス山田花子」

※3と4はダブルネームと言って特別な理由がある場合に認められ、婚姻6か月以内に家庭裁判所に申し立てをする必要があります。

姓を変更する場合は婚姻から6か月以内に役所に届け出てください(海外在住の場合は在外公使館)。

子供の日本での姓に関しては、基本的に日本人の親が名乗っている姓を子供も名乗ることになります。なので夫婦別姓だと日本ではパートナーだけが違う姓を名乗るということになってしまいます。他に結婚時に姓を変えることのメリットとしては、ようやく家族になったんだなぁという実感が沸くくらいのものでしょうか笑

逆にデメリットは、カードやパスポートなどすべて名義変更の手続きをしなくてはならないことと、日本では馴染みがない姓のため、名乗った際に聞き間違え・書き間違えがあったりすることです。

国際結婚した筆者の友人たちにアンケートを取ってみると、6:4の割合で改姓しなかった人が多かったです。世間一般的にも、その程度の割合かな、という印象です。

どちらの国で暮らすのか、子供の姓はどうしたいかなどそれぞれの事情によるかと思いますので、パートナーとよく相談して慎重に決めることをおすすめします。

また変更する場合手続きの期限は婚姻から6か月となっており、それを過ぎると家庭裁判所に申し立てをする必要があり非常に面倒になってしまいますので、十分注意してください。

戸籍について

国際結婚をすると、日本人の方を筆頭に新たに戸籍が作られます。外国人は戸籍も住民票も持つことができませんが、婚姻の欄に婚姻の日付、相手の名前、生年月日、出身国などが記載されることになります。

なお新たな戸籍の本籍地は日本国内ならば任意でどこでも選ぶことができます。戸籍謄本や証明書類の取得の都合を考えて、実家の住所や新居の住所にするパターンが多いようです。

子供が生まれた場合は3か月以内に役所、もしくは在外公館に届け出が必要です。子供は戸籍に記載された日本人の親の姓を名乗ることとなります。

また両親のどちらかが日本人の場合自動的に生まれた子にも日本国籍が付与されますが、出生届とともに3か月以内に国籍留保の届け出を提出しないとはく奪されてしまいますので注意が必要です。

配偶者ビザを取り、結婚、子供・・・と、大きな決断と煩雑な手続きが一気に押し寄せてくるのが国際結婚です。

とくに日本の場合は戸籍制度もありますし、重国籍が認められていないため余計に書類手続きが増えている印象がありますね。

筆者の周りではそれらの手続きをできるだけシンプルにおさえようと、極力いろいろなことを変えないスタンスの人も多いです。彼女たちの体験談を聞いてみると、それでも特に困ることはないと皆口を揃えて言います。

例えば姓に関しては、戸籍上は別姓でも臨機応変に使い分けている人が多く、公的な書類さえしっかりしていればあとは都合で使い分けているとのことでした。

筆者も姓を変えた/変えなかったせいで非常に困ったという話は聞いたことがないので、それでも大丈夫なのだと思います。

とはいえ筆者のように気持ちの上で家族になった実感が欲しいという場合もあると思いますから、パートナーともよく話し合った上で決断すると良いかと思います。

関連記事:【国際結婚のデメリット6つ】

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